若者の離職率30%を作る日本社会とは
先日、とあるメガバンクの入社3年目の支店営業マンから、外貨商品を契約した時の話です。
3月は決算月ですから、営業マンは必死です。
彼もその一人。
期末の目標まであと少し足りないそうです。
細身の彼には大きすぎる、昔っぽい型のスーツに、きちんとアイロンがかかっていないワイシャツに細身のグレーのネクタイ姿の彼をみて、
お節介と思いつつも、ちょっと心配になった私は彼に
「大学はどこなの?」と聞いてみました
「東京大学です」
ここで、全て納得しました。
メガバンクで東大出身であれば、将来はそこそこ約束されています。
今は支店営業で現場を経験して、本部に異動して出世コースにのるでしょう
そこで私は
「将来は頭取になれるから、頑張りなさい!」
「いや〜」
と彼はまんざらでも無い笑顔を浮かべながら
「でも、同期はもう3割は辞めました。
メンタルのやつもいて、厳しいですよー」
入社3年もしているのに、こんなにネガティブな内部事情を喋っちゃって大丈夫?と
思いましたが、これが現実なのでしょう
もう一つ別の話
とある超高層オフィスビルに入居している取引先企業の役員と話をした時の事です。
サラリーマンしかいないはずのそのフロアには、見るからに学生か、フリーターのような方がエレベーターを乗降りし、それを今時スーツ姿の若者サラリーマンが、見送っているのです。
と、その取引先企業の役員がポツリ
「最近、うちの会社の隣に転職支援会社が入居したんだけど、いつもエレベーター前で『君なら出来る!』とか『新しい才能を見つけよう』とか言ってるんだけど、あれ誰にでも言ってるんだよね」
そりゃそうですよ、転職会社は転職が成功したら報酬をもらえるのですから、
どんどん転職して欲しい。
企業も超人手不足の日本では若者は正に金の卵
多少の事があっても就職して欲しい。
テレビCMも、やたらに転職支援会社が目に付きますよね〜
よっぽど儲かるんだなーと思います。
でも、これが30を過ぎ、40を過ぎた時どうなるのか、、、
日本にはジョブホッパーの文化はありません。
甘い転職支援会社の言葉と、ほんの少しの我慢が出来なくて、転職を繰り返してしまうのでしょうか?
それとも日本の企業はそんなに魅力が無いのでしょうか?
一つの事を極めるには1万時間必要
とマルコム グラッドウェルは言っています。
という事は
1日8時間、1年200日仕事をしたと仮定すると
10000時間÷8時間÷200日=6.25年
私はこんな仕事をしました、と胸を張って言えるのは6年位勤めてからなのでしょう
だとしたら、3年は早過ぎ‼️
大学教育の中で、そういう事も是非教えて頂きたいものです。